2016年9月5日月曜日

システム論(3)

地球システムや、地球上で発生している事象を対象とする場合、時間発展するシステムとしてとらえることができるが、そのシステムは、やり直しの効かない一回性を持っているという点が重要である。古典的な科学的方法論では、再現可能性が科学的プロトコルの最重要な条件となるが、地球上で現実に発生している事象を対象にする限り、やり直しがきかないために、再現可能性ということは条件として設定できない。さらに厳密にいえば、実験室内で行われる実験であっても、地球上で発生している事象に違いはなく、等しく時間進行は後戻りが効かない、という意味では、厳密な意味での再現というのはいかなる局面でも成立しない。つまり、再現可能という条件を課すことができるという考え方自体が、幻想にしか過ぎないということになる。環境科学に取り組む者は、もっとこのことを意識してもよいのではないかと思う。古典的な科学の枠組みでは環境問題をとらえきることはできないということを意識化するためにも。

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